食の安全
フードセーフティシステム
ならコープでは組合員に確かな商品をお届けするために、リスク分析手法に基づき独自のフードセーフティシステムを構築し取り組んでいます。
フードセーフティシステムとは
食品の原料から消費までの全過程で発生するリスク評価を行い、項目を決めて、継続的に管理・監視するとともに組合員や取引先などへの情報提供・意見交換を行うシステムです。
先ずは起こりうるリスクについて、最新の科学的知見(国の見解、日本生協連やコープきんきの見解、専門家の文献など)を参考に分析・評価し、「商品政策」をはじめならコープ独自の基準や仕組みを作り実践してきました。また、これらの政策や基準は、最新の評価に基づき適時見直し、改定しています。さらにこれらの取り組みや新たな施策を組合員、消費者をはじめ取引先の食品企業にも開示・協力を願い、国や行政に対して同様の取り組み実施を要請することにより情報提供・意見交換をすすめています。
安心安全業務監査委員会
組合員に対する安心安全業務の保証に貢献することを目的に、安心安全業務監査委員会(外部有識者、非常勤理事、ならコープ役職員で構成)を5月、10月に開催しました。
安心安全業務監査委員会は、ならコープが構築し運営している「ならコープフードセーフティシステム」がうまく機能しているか、システムに不足な点はないか、新たなリスクが存在しないか客観的な評価を取り入れ監査・検証しています。
コープウォッチャー
組合員がいつも利用するコープ店舗の商品表示を点検するコープウォッチャーの活動は、11店舗49人が登録し、月1回の点検に取り組みました。
組合員による産直点検・取引先点検
組合員による産直点検は4産地(のべ9人)、取引先点検は3件(のべ9人)で、消費者目線の点検活動を行いました。組合員が職員とともに取引先を訪れ、商品の製造工程や管理状況を確認します。点検の中で出された「気になる点」など、相互に意見交換を行い、より安心な商品づくりに取り組みました。
ならコープ独自での検査体制
ならコープの商品検査は、コープ・ラボ開設以降、ならコープ独自で扱う商品を中心に行っています。今年度の微生物検査は12,209検体実施し、自主基準不適合商品の取り扱いをやめるなど安全を担保しました。理化学検査は4,753検体実施しました。その中でも放射性物質検査は、979検体(年間計画720検体)実施し、結果はすべて検出下限値を下回りました。
微生物検査 | 理化学検査 | |
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無店舗新規 | 937 | 249 |
無店舗抜取 | 4,401 | 2,689 |
店舗新規 | 1,571 | 761 |
店舗抜取 | 1,949 | 1,031 |
出荷検査 | 2,304 | 0 |
保存検査 | 391 | 0 |
その他 | 656 | 23 |
合計 | 12,209 | 4,753 |
取引先・店舗点検
取引先点検は、取引先と確認した「商品仕様」通りに、品質管理・衛生管理が実施されているかを確認するもので、その結果は取引先にも有用な情報となります。工場の衛生状態、防虫対策、薬剤管理などを確認し、必要に応じて改善を要請します。また、検査結果や商品苦情などから、再発防止策の実施状況も確認します。2017年度は、61社70回の取引先点検を実施しました。ならコープ11店舗の衛生点検を実施し、不具合は都度是正し、衛生管理を強化しています。また、農産、水産、畜産商品の表示内容などを点検しています。品質保証室による表示点検は全店でのべ257回、衛生点検は36回実施し、表示と衛生管理強化に努めました。商品を知って知らせる取り組みとして、ホームページに“ならっぴ探検隊”のコーナーを設け、「商品の食べくらべ・おいしい食べ方」、「さしすせその会」(地域担当者の料理教室)などを掲載しています。
ならハサップの取り組み
(公社)奈良県食品衛生協会とならコープが協力して、県の認証を受けて法人格を取得した「特定非営利活動法人奈良県HACCP研究会」は、奈良県HACCP自主衛生管理認証制度 通称「ならハサップ」(平成27年7月施行)の指定研修機関として活動しています。2017年は奈良県内の食品事業者を中心に「HACCP導入研修会」(公開講座)、「ならハサップ」の認証取得に必要となる奈良県指定研修として「HACCPプラン作成研修」(4日間)を開催しました。2018年3月には新たに巽製粉(株)手延素麺事業部が6施設目として認証されました。
ならハサップ認証施設(6施設)
●株式会社奈良コープ産業(食品の冷凍又は冷蔵業)
●株式会社味の大和路(飲食店営業(弁当調製業))
●株式会社牛信(食肉処理業)
●株式会社丸秀食品(食肉製品製造業)
●イシメン株式会社(めん類製造業)
●巽製粉株式会社手延素麺事業部(めん類製造業)
※HACCP:原料の入荷から製造・出荷までのすべての工程において、あらかじめ危害を予測し、その危害を防止するための重要管理点を特定して、そのポイントを継続的に監視・記録し、不良製品の出荷を未然に防ぐ、国際的にも認められたシステム。