環境保護

低炭素社会の構築に向けて①
~地球温暖化防止と再生可能エネルギーの普及~

事業活動における温室効果ガス削減の取り組み

地球温暖化防止自主行動計画
事業活動でのエネルギー使用による二酸化炭素排出量

項目 電気 A重油 ガソリン 軽油 LPG 都市ガス LPG(事業所) CO2排出量
単位 kwh リットル リットル リットル リットル m3 m3 kg-CO2
係数 0.381 2.71 2.32 2.62 1.68 2.11 6.09  
実績 19,189,564 37,249 81,365 321,415 2,762 68,398 611 8,710,931
計画 19,825,490 9,270 88,904 293,993 2,375 68,120 854 8,506,974
前年 18,730,383 334,760 94,765 290,080 2,375 68,120 850 9,901,790
計画差 -635,926 27,979 -7,538 27,421 386 278 -243 203,957
前年差 459,181 -297,511 -13,400 31,335 387 278 -239 -1,190,859
計画比 96.8% 401.8% 91.5% 109.3% 116.3% 100.4% 71.6% 102.4%
前年比 102.5% 11.1% 85.9% 110.8% 116.3% 100.4% 71.9% 88.0%
1.二酸化炭素排出量削減の取り組み

二酸化炭素(CO2)総排出量は8,711t(前年9,901t)、計画比102.4%(前年比88.0%)となり、計画は上回りましたが前年からは大幅に削減することができました。前年は物流機能を自前でおこなうための田原本物流センター東棟低温センターの稼動に伴う電気使用量の増加、増加した電気使用量不足分を、A重油を燃料とする自家発電設備の発電電気でまかなったことによるA重油使用量の増加が影響しましたが、2017年度からは電気契約変更によりA重油使用量を減少させるとともに、子会社(株)CWSが供給するCO2排出係数(0.381kg-CO2)の低い「ならコープでんき」を使用することでCO2排出量の削減につながりました。

《参考資料》 供給高千円当たりに換算したCO2排出量

●CO2排出量 (単位:CO2-t)

項目 CO2排出量(t) CO2-t/供給高1億円当 供給高
2013年度 8,592 22.9 375億円
2014年度 8,417 22.4 375億円
2015年度 8,439 22.1 382億円
2016年度 9,896 25.6 386億円
2017年度 8,710 22.4 389億円

供給高1億円当たりのCO2排出量は大きく削減できています。環境配慮型店舗の出店や、夕食宅配、あったか便などサービス向上が組合員に支持され、供給高が向上し、エネルギー効率が上昇しました。

2.電気使用量単位(kwh)
  全体 前年比 店舗 前年比
2013年度 16,972,522 99.1% 13,047,761 96.1%
2014年度 16,679,400 98.3% 12,729,648 97.6%
2015年度 16,919,193 101.4% 12,507,007 98.3%
2016年度 18,730,383 110.7% 13,036,671 104.2%
2017年度 19,189,564 102.5% 13,429,345 103.0%

①電気使用実績は前年使用量から459,181万kWh増加しました(前年比102.5%)。田原本物流センター東棟低温センターの契約電力量の変更、コープなんごう、ならコープwithローソン真美ケ丘店、コープ七条出店など営業店舗数増加により、電気使用量は増加しましたが、冷蔵・冷凍ケースに自然冷媒(CO2冷媒)を使用し、フロンガス漏洩による温室効果ガス排出影響を最小限に抑えるとともに、電気使用量削減につながっています。


環境配慮型店舗コープなんごう

②太陽光発電設備の設置を行い、発電した電気をCO2排出量ゼロの電気として店内で使用し、同店舗の電気使用量を約20%程度、同規模店舗より削減することができました。また環境エネルギー対策として、ならコープwithローソン真美ケ丘店への自家消費型太陽光発電設備設置を予定しています。

③環境月間の取り組みとして環境省から呼びかけのあるライトダウンキャンペーンを6月、7月に2日間実施し、一部店内照明や屋上看板等の消灯を行いました。

④環境省の補助事業である店舗省エネ診断をコープおしくま、コープ学園前、コープ朱雀の3店舗で実施し、CO2排出量の抑制について検討をすすめ、設備更新や運用改善により調査店舗の電気使用量を20~30%程度削減できる可能性があることがわかりました。第12次中計の投資計画とあわせ、冷凍・冷蔵設備更新の計画化をすすめます。

⑤ならコープ全体では、エコオフィス手順を策定し、エアコンの設定を冷房:26℃以上(オフィスは28℃以上)、暖房20℃以下にし、省エネに努めました。5月のエリア別総代会議と6月の第45回通常総代会の使用電力は、グリーン化をするにあたり奈良県産5,000kWhの太陽光発電グリーン証書システムを利用し「グリーン電力証書」の環境価値を購入しました。

3.車両燃料使用量

●車両燃料使用量単位(リットル)

燃料 ガソリン 前年比 軽油 前年比 LPG 前年比
2013年度 118,250 89.4% 282,491 116.0% 65,926 82.4%
2014年度 114,549 96.9% 277,881 98.4% 42,537 64.5%
2015年度 103,217 90.1% 299,331 107.7% 6,410 15.1%
2016年度 95,577 92.6% 290,080 96.9% 2,646 41.3%
2017年度 81,365 85.1% 321,414 110.8% 2,762 104.4%

①ガソリン使用量は、電気自動車を50台まで増車したことで前年比85.1%となり、前年から14,212リットル削減できました。ガソリン使用量の削減を行うとともに災害時の電源として活用します。

②店舗事業では11月末から「コープあったか便移動店舗」3号車の運行を開始し、1週間の運行停留所は117箇所となりました。また、3号車運行開始にともない天理市と「住民の買物支援事業に関する覚書」を締結し、安心してくらせる地域づくりの具体化が前進しました。移動店舗への期待が高いことから、4号車の導入を検討しています。コープあったか便、コープあったか便移動店舗は、利用者が前年より増え、特にコープ学園前、ディアーズコープいこまでは、多い時には1日に100件以上の利用があります。


移動店舗車(葛城市)


移動店舗車(天理市西長柄公民館)

③マイクロバスの内政化を行うことで組合員の産地見学や職員研修での使用が増加し、軽油使用量が増加しています。経年劣化によるバイオディーゼル(BDF)車両故障による軽油使用車両への入替もあり、軽油使用量は前年比110.8%と増加しました。

●BDF燃料使用量

  BDF燃料使用量 BDF配達車両台数 CO2削減効果
単位 リットル kg
2013年 55,830 35 146,498
2014年 59,858 45 157,067
2015年 96,665 63 253,649
2016年 114,571 60 300,176
2017年 78,086 54 181,160

④BDF車両は2017年度に6台を軽油使用車両と入れ替え、54台で運用しています。BDF燃料は78,086リットル(前年比68.1%)を使用し、同量の軽油使用量の削減ができたことから、181tのCO2削減効果がありました。2018年度以降計画的にBDF車両の減車を行うため、軽油使用量が増加することになります。温室効果ガス削減には次世代車両へ切り替えていくことが必須となります。

4.ガス使用量単位(リットル)
  都市ガス 前年比 LPガス 前年比
2013年 69,551 104.7% 1,102 107.2%
2014年 61,804 88.9% 1,034 93.8%
2015年 68,205 110.4% 890 86.1%
2016年 68,882 101.0% 877 98.5%
2017年 68,398 99.3% 611 69.7%

ガス使用量は前年比99.3%となりました。店舗事業では店内加工の「Okan’s」の惣菜が引き続き組合員に好評ですが、前年より削減することができました。

5.フロン排出抑制法への対応

2015年4月施行のフロン排出抑制法に基づき、簡易点検や定期点検を実施しました。2014年に機器更新した物流センター設備とコープいまごでの漏洩の影響が大きく、年間漏えい量は1,538 t- CO2(前年718t- CO2、前年比214.2%)と大幅に増加しました。コープいまごは2018年度に改装を行い、最新式の冷凍・冷蔵設備に更新予定、物流センターの修理対処は完了していますが、年間のフロン類の漏えい量が1,000t- CO2以上となることから国への報告が必要となります。

組合員や地域とともにすすめた温室効果ガス削減の取り組み

①家庭の節電・省エネ、くらし方の見直しでは、無店舗事業のOCR注文書のアンケート欄を活用し、家庭での温暖化防止エコプログラム「やっぱエコやねん!!」に取り組み、延べ1,070人が参加し、CO2削減は約595kgとなりました。今年度取り組んだ「オールド冷蔵庫コンテスト」には166人の応募があり、省エネについて考える機会になりました。

②エネルギー問題や環境問題を考える機会として、8月にクールシェア(涼しい場所を皆でシェアする)」を全店舗で実施しました。また、特定非営利活動法人 奈良ストップ温暖化の会と協力し、タブレットなどを使い、楽しみながら省エネについての学習をすすめました。

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