トップメッセージ
SDGs(持続可能な開発目標)の実現のために
私たち自らの消費行動やくらしのあり方を見直しましょう
2024年1月1日に能登半島沖で発生した大規模な地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々とそのご家族に心からお見舞い申し上げます。ならコープは奈良県との包括連携協定に基づいた支援をおこなうと共に、日本生活協同組合連合会(日本生協連)を通じた災害支援募金、生活協同組合コープいしかわの業務支援要請に応え、被災地、被災された方々に寄り添うことができました。また、日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連)からの要請を受けて、コープいしかわ、とやま生活協同組合の共済契約者の訪問活動もおこなえました。被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
2023年度は、サイバー攻撃によるシステムトラブルからの復興、信頼と組合員の利用回復を最優先に取り組み、その教訓と経験に基づいたエリア別事業運営にチャレンジしました。第13次中期計画は期間を1年延長し、基調を変えることなくすすめました。
前年7月に企画した「コープたすけあいの会」を支援するための寄付(ドネーション)企画には無店舗・店舗両事業で、のべ2万1,896人の組合員が対象商品を利用しました。組織全体ですすめている「はなまる運動」(知って知らせて満点!)の取り組みの一環としての寄付(ドネーション)企画により、組合員どうしのたすけあい活動である「コープたすけあいの会」の活動(家事支援、子育て支援)を広く知らせ、賛助の輪を広げることができました。また、コープの農場では、栽培されたさつまいもと白菜の規格外品を、奈良県生活協同組合連合会(奈良県生協連)の「若者応援プロジェクト奈良」を通じて、奈良女子大学、奈良教育大学、奈良県立大学、奈良工業高等専門学校の各大学生協に寄付しました。これらの農作物は、大学での物販や食堂のメニューに加えられ、SDGsの観点からも有意義に活用されました。2024年秋に完成予定の配達拠点である山の辺センターは、環境推進のモデル事業所として、環境への負担抑制を実践するため電力使用量を抑えることができる事業所で、2020年に策定した「ならコープの2030環境ビジョン」実現に向けた実践に取り組んでいるところです。
少子化・高齢化がすすみ、物価高騰により、事業環境や組合員のくらしも大きく変化する中で、2024年度は創立50周年を迎えます。そして、国連総会では2025年を2回目の国際協同組合年とすることが宣言されました。あらためて、生活協同組合の存在価値に立脚し、協同と連帯の力によって地域と組合員の困りごとを解決できる民主的な事業と運営が求められています。「サステナビリティレポート2024」では「コープSDGs行動宣言」の7つの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現をめざした、2023年度のならコープ及びならコープグループの実践を報告させていただきます。
2024年5月
理事長 吉田 由香