自分みがき講座 C’est la vie!第6回:(株)井ゲタ竹内モズク学習会を開催しました
第6回目は8月18日(木)コープみみなし2階研修室で、(株)井ゲタ竹内から講師を招き「モズク学習会」を開催しました。
(株)井ゲタ竹内は、鳥取県境港市に1947年に創業され、1972年に全国に先駆けてパック入りのモズクを開発されました。しかし、島根県隠岐島の天然モズクが取れなくなり、モズクの養殖を開発された沖縄県恩納村漁協と1986年から取引をされるようになりました。
モズクの語源は、他の藻につくことから始まっています。モズクには糸モズクと太モズクがあり、糸モズクは沖縄県でしかとれず全体の5%。それだけ貴重な糸モズクはぬめりがあり、ツルッツルッののど越しです。見かけたらぜひお試しを。太モズクは、中心が空洞になっていて、コリコリッの歯ざわりです。実は、糸モズクと太モズクは種類も採れる時期も違うのです。
このモズクを養殖されているのが恩納村漁協というところです。恩納村漁協は、モズク、海ぶどう、アーサ養殖を手掛けておられ、とてもがんばっている漁協さんで若い生産者も年々増加しているそうです。モズクの加工の段階では品質チェックをしたモズク原料を5段階のグレードに分類して生産者ごとに缶に入れて保管しています。品質の優秀な方5名を表彰することで、努力した人が報われる仕組みづくりをされています。印象的な取り組みが、船を掃除するのにデッキブラシを使われていたのが、ブラシの毛がちぎれて海に流れ、それがゴミとなりモズクに紛れ込むということに気が付き、今では、みんなでジェット水流を使った掃除用具を使われるようになったそうです。海も汚さない素晴らしい取り組みです。
モズク養殖の背景を知ったうえで、他メーカー、細モズク、太モズクの3種類を試食しました。保存料、化学調味料を使用せず、素材のおいしさを生かし、調味液も飲みほせるくらいの味付けになっています。そしてなにより、生協の味付けモズクは市販品と比べてモズクがたっぷりと入っています。フコイダンやアルギン酸などの食物繊維、カルシウムが豊富なので、おいしく食べたいですね。
沖縄といえばきれいな海、サンゴ礁と熱帯魚というイメージがありますが、糸モズクの生産量とサンゴの白化現象がモズクの生産量と深く関わっていることがわかったそうです。そこで、「サンゴ再生もずく基金」を始められました。組合員さんの味付けモズクの利用が環境を守り、元気なモズクを育て、再びおいしい味付けモズクが提供できるという取り組みです。
最後に、井ゲタ竹内さんが「味付けモズクは生協が育ててくれました。50年前に世に出して、20年間売れなかったけれど、生協での取り扱いが始まり、それからほかのスーパーでも取り扱われるようになりました」と言われました。それを聞いてなんだかうれしくなりました。
品質保証室からは、品質保証活動レポートから、ならコープの安心・安全の取り組み説明と、「食中毒 あるある」のチラシを使って食中毒予防のお知らせをしていただきました。一晩寝かせたカレー、焼き肉パーティでのお箸の使いまわし、トイレでスマホなど、「あるある」に注意しましょう。コロナ禍で習慣的に手洗いは十分に出来ているという思い込みを覆すような、手洗いチェッカーでのチェックでまさかの洗い残し発見に、手洗いの奥深さを思い知りました。
くらしの安心・安全政策協議会からは、「平和」についてのミニ学習会を聞かせていただき、私たちのくらしは、平和だからこそ成り立っているんだと改めて感じ、これからも平和な世の中が続くように関心を持たなければいけないと感じました。
【参加者の感想】
・もずくにも種類があるのは知らなかったです。 酢の物かお味噌汁にしか使っていなかったので、レシピを色々試してみようと思います。
・もずくは養殖だったんだと言う事を知りました。糸もずくと太もずくは違う種類と知りました。温暖化が進まないように普段から出来る事をしていかなければいけないと思いました。 いろいろ料理に使ってみます。
・もずくに種類があるのを初めて知りました。 そのまま食べるのみだったので色々アレンジしてみたいです。
・糸もずくと太もずく、養殖の歴史、温暖化を含めた環境の変化、初めて聞く話も多くとても興味深いものでした。恩納村におけるサンゴ礁の再生事業の取り組みは、組合員さんにも周知されるべきで、ならコープさんも是非参加されるよう期待します。
・収穫の様子や珊瑚礁再生事業など、知らなかった事を学べて良かったです。
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