食中毒予防について
細菌・ウイルスの知識
食品を扱うときのポイントは「清潔」「迅速」「加熱」です。この3つを心がけ、食中毒の原因となる細菌・ウイルスの知識を持つことで、食中毒を防ぐことができます。
清潔 ~細菌・ウイルスをつけない~
- ・手指は石けんでよく洗い、アルコールなどで消毒しましょう。
- ・調理器具は、熱湯やアルコールで消毒しましょう。
- ・冷蔵庫内も清潔にしましょう。
迅速 ~細菌・ウイルスを増やさない~
- ・調理後は早く食べましょう。
- ・保存する場合は、冷蔵(冷凍)庫に入れましょう。
加熱 ~細菌・ウイルスを殺す~
- ・加熱時は、十分に加熱しましょう(食品の中心部で75℃1分間以上、ノロウイルスに対しては85℃1分間以上)。
細菌・ウイルスの種類
腸炎ビブリオ(海産性の魚介類、及びその加工品)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
---|---|---|
・海水の中にいる ・食塩を好み真水には弱い ・短時間で増殖する ・潜伏期間 8~24時間 |
・下痢 ・激しい腹痛 ・嘔吐 ・発熱 |
・水道水でよく洗い流す ・食品は低温(10℃以下) で保存する ・加熱調理する(75℃・1分以上) |
サルモネラ(鶏肉、及びその加工品、たまご、その他肉類)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
---|---|---|
・動物の腸管内に存在する ・低温に対しては抵抗が強くまた、 乾燥にも強い ・熱には弱い ・潜伏期間6~72時間 |
・下痢 ・腹痛 ・吐き気 ・嘔吐 ・発熱 |
・加熱調理する(75℃・1分以上) ・肉類の生食はさける |
カンピロバクター(鶏肉、鳥肉、及びその加工品)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
---|---|---|
・鳥類などの腸管内に存在する ・酸素のある環境では増殖しない ・潜伏期間2~5日 |
・下痢 ・腹痛 ・発熱 |
・加熱調理する(75℃・1分以上) ・調理器具の洗浄、殺菌 ・肉類の生食はさける |
黄色ブドウ球菌(手指の化膿巣、傷)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
---|---|---|
・増殖の過程でエンテロトキ シンという毒素を出す ・毒素は熱に強い (100℃・60分でも分解しない) ・潜伏期間30分~6時間 |
・吐き気 ・嘔吐 ・下痢 |
・手指に傷、化膿巣があれば必ず 調理用手袋を使用する ・手指の洗浄、消毒 |
O-157(肉類、特に牛肉)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
---|---|---|
・人の腸管内でベロ毒素をつくる ・少ない菌数で発症する ・潜伏期間3~14日 |
出血性の下痢と激しい腹痛、ベロ毒素により溶血性尿毒症症候群を併発する場合がある |
・加熱調理する(75℃・1分以上) ・手指の洗浄、消毒 ・調理器具の洗浄、殺菌 ・生食はさける |
ノロウイルス(加熱不十分な二枚貝、感染した人から)
菌の特徴 | 症 状 | 予 防 |
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・少量でも発症、人の体内で増殖 ・熱には弱い ・年間で発生(特に冬期) ・潜伏期間24~48時間 |
下痢や風邪に似た症状 ・吐き気 ・嘔吐 ・腹痛 ・発熱 |
・加熱調理する ・手指の洗浄、消毒 ・貝類の生食はさける |