NPT(核不拡散条約)再検討会議ならコープ代表で組合員の小比賀博美(おびかひろみ)さんが、ニューヨークで見て、聞いて、伝えて、感じたことを紹介します。

4月27日(月)

私たち生協から参加したメンバーと被爆者の方々はグループで行動します。泊まっているホテルが別なので、朝は被爆者のホテルまでお迎えに行きます。

 

朝のニューヨークの街を歩きながら違和感がありました。昨日までと全く違うのです。そうか、今日は月曜日だ。ニューヨークに着いたのが金曜日の夕方。土曜日・日曜日と、やはり週末はのんびりしていたんだと気づきました。歩く人の数やスピードが違います。月曜日になり、街が動き出しました。

 

この日からNPT再検討会議が始まりました。5年ごとに開催される核兵器廃絶に向けた会議です。前日に登録したので傍聴することができました。NPTに合わせ、国連本部のロビーでは被団協主催の「原爆展」が開かれました。原爆の悲惨さを伝える50枚のパネルを展示し、被爆者による被爆証言をおこないます。NPT会期中の一か月間、国連を訪れた人たちに平和を伝えるイベントです。

 

原爆展に9歳の男の子がお母さんと訪れました。学校でユダヤ人収容所を見学したことをきっかけに、戦争について調べ、原爆に行き着いたそうです。お母さんの協力のもと、広島の原爆資料館に行き「被爆者から本当に聞いてみたい」と思い、原爆展へ来たそうです。石川県の被爆者西本さんのお話を静かに聴いていました。彼は、自分が感じたことを本にして、たくさんの人に知ってもらいたいそうです。小さな男の子の大きな思いに驚きました。 

 

小比賀博美(おびかひろみ)さんのニューヨーク報告