民法改正により、2022 4 1 日から成年年齢が 20 歳から 18 歳へと引き下げられました。それにより、何が変わり、どんなことが起こる のでしょうか?


 5 月 28 ()、コープふれあいセンター六条で「成年年齢引き下げで 18 歳から大人に!~若年者の消費者被害防止を考える~」を開催しました。講師は、弁護士でなら消費者ねっと理事の皐月宏彰先生。会場とオンライン(Zoom)を合わせて29人の参加がありました。

 

「成年年齢引き下げで 18 歳から“大人”に! ~若年者の消費者被害防止を考える~」学習会を開催しました

 未成年者は成年者に比べ取引の知識や判断力が未熟なため、契約で不利益を被らないないよう法律で守ら れています。「未成年者取消権」は鉄壁の防波堤ですが、成年年齢が引き下げられたことで悪質業者のターゲッ トになることが懸念されます。現金がなくても取引ができるクレジットカード決済、オンラインショッピングなどのトラブルが多いそうです。

「成年年齢引き下げで 18 歳から“大人”に! ~若年者の消費者被害防止を考える~」学習会を開催しました

 皐月弁護士は「18 歳、19 歳が成年となったことで『ひとりで決められる』ようになったのであり、決して『ひとりで決めなければいけない』のではありません。親、友だち、先輩、先生、専門家などに相談に乗ってもらい、知識を得ることで自信を持ちましょう」と若い人たちへエールを送られました。

 続けて、特定非営利活動法人なら消費者ねっと(以下:なら消費者ねっと)の辻由子さんが、なら消費者ねっとの活動について報告されました。

「成年年齢引き下げで 18 歳から“大人”に! ~若年者の消費者被害防止を考える~」学習会を開催しました

 なら消費者ねっとは、消費者問題に関わる意識啓発、教育、提言、調査 研究をしており、事業者の不当な事業活動に対する差止請求をおこないます。「おかしい」「あやしい」「困った」などがあれば情報を提供してほ しいそうです。消費者相談窓口は「188」番(消費者ホットライン)で受け付けています。

 参加者からは「消費者被害は若い人だけでなく、どんな人にも起こり得ることなので、自分も気を付けなければならないと思いました。知って理解し、冷静に対処すること、おかしいと思ったら早めに相談することが大切だと娘にも伝えておこうと思います」などの声がありました。


 消費者問題は日々のくらしと切り離せません。かしこい消費者になることで、消費者被害のない安心してくらせる社会になることを望みます