「福島の子ども保養プロジェクト in なら」を実施しました
福島の子どもたちに放射能の心配をすることなく、おもいっきり外遊びを楽しんで思い出を作ってもらおうと、2012年度からならコープは、組合員の募金で運営する「福島の子ども保養プロジェクト in なら」を実施しています。8回目となる今年は、福島の子ども保養プロジェクト(コヨット)、東大寺、近畿労働金庫、奈良県生活協同組合連合会、奈良ロイヤルホテル、奈良女子大付属中等教育学校の協力で、7月26日(金)~29日(月)に実施。11家族30人(大人15人、子ども15人)に奈良で過ごしていただきました。
奈良ロイヤルホテルでは、到着時ホテルのスタッフの方々も総動員で、コヨットスタッフとともにお迎えし、「ようこそ!奈良へ!」と一斉に声を合わせ歓迎しました。
夕食後のウェルカムパーティでは奈良女子大付属中等教育学校の学生6人によるゲームやクイズなど交流。翌日はフリータイムとして、USJや奈良京都の寺社めぐりなど、それぞれ家族で過ごされました。
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28日(日)は、9時30分にホテルを出発。熱中症予防のため、バスの中で塩タブレットを配布。東大寺到着後、1家族に1人ずつボランティアが同行し、大仏殿を参拝し、奈良公園を散策しました。
昨年同様、一般には公開されていない、大仏さまの蓮台近くまで上らせていただき、大仏殿副院主の清水公仁さんから東大寺の歴史や大仏のこと、東大寺を建立された聖武天皇の想いなどを、わかりやすくお話いただき、子どもたちも熱心に耳を傾けていました。
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奈良公園での自由時間の後ホテルへ
到着後、㈱奈良コープ産業 村田さんによる「柿の葉ずし作り」と、近畿労働金庫による「金銭教育講座」で楽しみながら学習。金銭教育講座では、「カードかるた」「2コマ漫画クイズ」「すごろく」などで盛り上がりました。カードかるたでは、プリペイドカードやキャッシュカードを使って、その種類や使い道、気をつけないといけないことなどを教えていただき、2コマ漫画を使った問題でさらに理解を深めました。すごろくゲームでは、子どもたちだけでグループに分かれてゴールをめざしました。
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最終日は、出発まで、それぞれ4日間の思い出を絵に描いてもらい、発表していただきました。
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発表会では子どもたちが、鹿にせんべいをあげたけどとても怖かったこと、大仏が大きかったこと、USJに行ったこと、プールで遊んだこと、学生さんに教えてもらったお店のかき氷を食べに行ったことなど、楽しかったことを発表。なにより「友達ができたこと」と嬉しそうに話した子どもたちが印象的でした。ウエルカムボードを作成いただいている、「折り紙ボランティア」からは、参加者に鹿の折り紙がプレゼントされ、最後に、吉田副理事長から、取り組みは組合員のみなさんの募金で実施していることを伝え、「奈良で思い切り外遊びをし、お友達ができたり親子でゆっくり話す機会になったりしたのではと思う。今回経験したいろいろなことを大切に、また奈良に来てください」と挨拶しました。
~参加した活動ボランティアのコメント~
福島から遠く離れた奈良だからこそ取り組める、また、福島の皆さまが望んでおられる企画で、費用は全て組合員の募金である点もすばらしいと思います。参加親子のアンケートには、福島県内でも放射能に対する意見の相違や葛藤が読み取れ、奈良にいらっしゃる間はとにかく楽しんでもらいたいと感じます。数時間のご縁ですが、ふと気づけば自分が悪戦苦闘していた子育てを思い起こし笑っていたり、私もかけがえのない時を楽しく過ごそう!と感じたり…何かしら大切な気づきを与えてくれるのです。