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人「赤身」の味を
 まぐろの赤身を手軽に、おいしく味わおうと生まれた今回の商品。原料はキハダマグロとメバチマグロで、比率はおよそ5対3。油脂配合は4%だが、一般に「ネギトロ」「たたき身」のたぐいは10%前後といわれているので、グッとひかえめ。その成分も魚油(イワシなど)のみで、植物性油脂は使わない。
 そもそもネギトロとは、マグロの中骨についた身をスプーンなどでそぎ取る「すき身」がルーツ。脂がのってうまいけれど、ニオイがありネギを混ぜ込んだ。本来、まかない料理に属するものが脚光を浴び、広く流通するようになったという。ただ、オリジナルは手間とコストが高くつく。市場では植物油も使ってトロのようなコクを出すことが多い。
 少量の魚油しか使わず求めた赤身の味・・・・まず、キハダマグロは上品な味わいと淡いピンク色が特長。関西ではおなじみで、カルパッチョに好適。一方のメバチマグロはまったりした食感の中に甘味があり、透明で深い赤色が特長。こちらは関東で人気がある。どちらもミナミマグロと並ぶ中型マグロの代表種で、我が国の食に欠かせない(ちなみにマグロとはスズキ目・サバ科に分類される「マグロ属」をいう)。
 暑さが続く時節、さっぱりと涼味を呼ぶ一椀には「コク・濃さ」にはない味わいがある。
右上/原料の冷凍マグロ 右下/まずは頭・皮を処理
作業風景
中/電動ノコギリで棒状に 左上/まるで木材のようだ 左下/最後はブロック状に
※この写真5点は、静岡焼津工場での作業を特別に仙台工場で実演いただきました。
「解凍」にご注意
 今回の商品は「冷凍」で届く。夕飯に食べるタイミングで・・・・と、冷蔵庫に数時間以上置くことを思う人がいるかもしれない。しかしメーカーいわく「絶対にしないでください」。包材の裏面にもあるとおり、夏期は5分から10分程度、冬期でも10分から15分程度、食べる直前の流水(容器に入れた水でも可)解凍をすすめる。原料・製品ともにマイナス50度以下の低温でコストをかけ商品管理するメーカーにとって、味とともに「色」は重要な要素。長時間の解凍はそれをすべて損なってしまう。
 最後に余談だが、解凍した商品はハンバーガーのパテにも似てツルンとしている。サッと取り出してパッとごはんにのせ、スグかきまぜて食べる分にはあまり関係のないことだが、箸で表面に起伏をつけるだけで見栄えはずいぶんかわる(上のイメージ写真を参照)。そこにネギなどをたっぷりのせて、添付のタレを少しずつかければ、ごはんにばかりタレが染み込むこともない。
中見出し
ひとつひとつを
1. 静岡焼津から
焼津工場から届いた冷凍ブロックの切り身。仙台工場では、まず洗浄・殺菌処理をおこなう。
丁寧に処理
2.丹念に洗って
4つの洗浄槽で、ブロック状の切り身を洗浄する。この間に、マグロの身は解凍された状態にもなる。
ボイル処理
3.きれいな赤身を
洗浄を終えた赤身。このまま使えそうな見栄えだが、直後に整形作業が待っている。
すぐに冷却
4.ひとつずつ包丁で
骨や皮、血合いなどを作業員が見つけ出して取り除く。材料の色目や食感を整える作業でもある。
決め手の生姜
5.フレーク状に
整形を終えた原料はカッターへ投入。解凍具合によってカッター時間を調節、ツブ感を出している。
タレと一緒に
6.包装ラインへ
カッティング、魚油などの混合を終えれば、すぐに包装ラインへの投入となる。 
味が染み渡る
7.まるい形で
原料は機械内部で「まるい形」に成形。異物(金属・骨片など)検査を経て包装・出荷へ。
出荷へ
8.品質管理も
工場では、官能検査(味・におい・外見)や衛生検査でも安全な商品づくりに努めている。 
生産者


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