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 CO-OP「生姜しじみ」「棒だら煮」
 CO-OP「生姜しじみ」「棒だら煮」

香川県・小豆島の佃煮が世にひろまりはじめたのは、終戦直後のことだという。
当時の食糧難と醤油不足を背景に、特産品だった島醤油と、
さつまいものツルを原料とした佃煮づくりがそのはじまりだったとも伝わっている。
以来、さまざまな海の幸・山の幸でつくる小豆島の佃煮は、
醤油のうまさも手伝って、全国的にも認められる伝統産業へと成長をとげた。
今回は明治期に設置された杉桶が今も残る、
古式ゆかしい蔵で育まれた醤油を使う「生姜しじみ」と、
先輩の教えと経験が息づく製造ラインの中で、手づくりの心が生きる「棒だら煮」、
この2アイテムを製造する(株)亜味撰を訪ね、その現場を取材した。

「棒だら煮」について
本来、棒だらとは真鱈を固く干しあげたものを指します。
それを水で戻して煮たものが昔からの「棒だら煮」です。
今回の商品は、干した真鱈を原料とはせず、昔ながらの味に負けないように製造しています。

 CO-OP「生姜しじみ」「棒だら煮」
杉桶の蔵で育んだ味
生姜しじみに使用するのは、(株)島醸の小豆島産醤油。
上の写真にあるように、
伝統的な杉桶がならぶ醤油蔵でじっくり仕上げた逸品。
(なお、共同購入タイプは店舗タイプよりも
マイルドな味付けでリリース中!!)
「真鱈(まだら)」へのこだわり
棒だら煮は安価なスケソウダラを選ばず、
真鱈のうまさにこだわって製造。
ロットの一部を先に取り寄せ、
魚体サイズや太さをチェックしてから仕入れるこだわりも。
30年の積み重ね
現場では煮上がりの色が美しくなるよう、
炊き方・調味液にも「技」を追求。
佃煮づくり30年の技術の積み重ねの中で、
先輩からの教えと伝統が今に生きる。



ほくほくうまい真鱈のよさ。粒ぞろいなしじみの滋味。

伝統が育む味


とれたてのコーン
まずは丁寧にカット
半解凍した原料を包丁で一口大にカットして、工場での加工がスタートする棒だら煮。ひと切れ、ひと切れを丁寧にさばいてゆきます。

丁寧な選別
調味料で炊く前に・・・・
真鱈は味付けの煮炊きをする前に、水煮ボイル・アク抜きをおこないます。3度の洗浄でアクが魚体に付着するのを防いでいます。

「つぶ」にするライン
うす味でやわらかく
じっくりと醸し出された小豆島産醤油は、やや色が黒く、そのまま炊き上げれば色の濃いしじみ貝に。そこで、真空釜を使ってマイルドな色味に炊きあげています。

その「ひとつぶ」を・・・・
手作業の「骨抜き」
今回の撮影で、手づくりを最も感じた作業。調味料で仕上がった棒だら煮の身、そのひとつひとつから骨を抜き取っているシーンです。すこし、感動しました。

江戸時代は良質な塩の産地だった小豆島。その塩に九州から運んできた大豆や小麦を利用して島の醤油づくりは盛んになった。関西方面への海運にも恵まれたことから、近代は島の重要な産業へと発展した。
現在、観光客でにぎわう醤油蔵地区には、今も巨大な杉桶で「醤(ひしお)を育てる」蔵がある。黒い屋根瓦に白壁、木製の引き戸・・・・むかしながらのたたずまいに代々住みついた麹菌の力で、1年あまりじっくり仕込む。時を惜しまずできあがるそれは、濃い色あいに、しっかりとしたうま味をたたえている。
この醤油を利用して佃煮づくりも盛んになった。海路からやってくるさまざまな食材を、島の伝統で煮含めた味。食品の宣伝文句に「ホンモノ」という言葉はタブーだが、では、これをなんと言うべきだろう?

どこまでも手づくりの味

今回登場する「棒だら煮」「生姜しじみ」の製造は、もちろん機械化されている。ただ、随所に人の経験・人の手が生きるところに特長がある。
棒だら煮では、原料のカット・ボイル・調味・骨抜き・袋詰めにいたるまで、すべてに人の手のぬくもりを感じる。たとえばボイル後の調味(含め煮)では屈折糖度計で仕上がりを確認するが、最終的な判断は「長年の経験」になる。調味後の真鱈の身は、とげ抜きで1本1本、微細な骨を抜いてゆく。機械で真空パックする前には、作業員の手が袋をやわらかく包むように、さりげなく形をととのえる。
生姜しじみも、またしかり。真空釜で煮るときも煮た後の乾燥作業でも、器具を握る手や肩が忙しく動き働く。そこには先輩から受け継いだ「教えと技」が生きている。

こだわるが故に

棒だら煮は小豆島産の醤油を使わない。商品の色味が黒くなりすぎてしまう・つくるごとに味にバラツキが出てしまうからだという。また、生姜しじみは中国浙江省の湖が産地になる。税関では抗生物質の有無・ポジティブリストの安全性が確認され、メーカーでは定期的に湖のしじみ貝・湖底の泥を、財団法人日本冷凍食品検査協会で検査(有害金属および石油物質)しているということだ。
高価な真鱈にこだわる棒だら煮。「粒ぞろい」にこだわり、桶づくりの醤油で味付けする生姜しじみ。伝統と人の手が支えるその味を、ぜひ一度おためしいただきたい。







北海道クリームスパゲティ

うまいうまい煮物

●材料(3〜4人分)

棒だら煮・・・・150g、さといも・・・・300g、さやいんげん・・・・3本、だし汁・・・・カップ2、
調味料(砂糖・・・・大さじ3、しょうゆ・・・・大さじ2、みりん・・・・大さじ1)

●つくり方

  1. さといもは皮をむき、一口大にそろえ、水煮をしてぬめりを取る。
  2. さやいんげんは塩茹でして3センチの長さに切っておく。
  3. 鍋にだし汁とさといもを入れ、煮たったら調味料を入れる。落し蓋をして、さといもが柔らかくなるまで煮る。
  4. (3)に棒だら煮を入れて10分ほど炊き、さやいんげんを加える。ひと煮立ちしたらできあがり。

◆◆◆

しほろの天ぷら

しじみのかき揚げ

●材料(3人分)

生姜しじみ・・・・100g、にんじん・ごぼう・・・・各100g、卵・・・・1個、
薄力粉・・・・1カップ、冷水・・・・1/2カップ、揚げ油・・・・適量

●つくり方

  1. 卵と冷水、薄力粉で衣をつくる。
  2. 生姜しじみと千切りにしたにんじん・ごぼうを(1)の衣につけ、170〜180度に熱した油でからりと揚げる。

◆◆◆

マヨケチャトースト

小豆島のオリ−ブいため

●材料(2〜3人分)

棒だら煮・・・・150g、赤パプリカ・・・・1/4個、黄パプリカ・・・・1/4個、ピーマン・・・・1個、
オリーブ油・・・・大さじ1、塩・こしょう・・・・適量、片栗粉・・・・少々

●つくり方

フライパンを熱し、オリーブ油を入れて2センチ角に切った3色のピーマンを炒め塩・こしょうをし、火が通ったら棒だら煮を加えて炒め、最後に水溶き片栗粉を入れる。


◆◆◆

レタスとたまごのスープ

三色どんぶり

●材料(4人分)

棒だら煮・・・・150g、卵・・・・2個、砂糖・・・・小さじ1、さやいんげん・・・・100g、
塩・・・・少々、みりん・・・・大さじ1、だし・・・・大さじ4、紅生姜・・・・適宜

●つくり方

  1. 棒だら煮は包丁で細かくそぼろ状にする。
  2. 卵は砂糖を入れ、炒り卵をつくる。
  3. さやいんげんは塩少々を加えた熱湯でゆがき、水で冷やす。斜め切りにしてみりん・だしでサッと煮る。
  4. ごはんの上に(1)のそぼろと炒り卵・さやいんげんを彩り良く盛り、紅生姜を添える。

◆◆◆

ピリッときれいなサラダ

しじみ混ぜごはん

●材料(3〜4人分)

生姜しじみ・・・・100g、にんじん・・・・50g、油揚げ・・・・1/2枚、干しひじき・・・・10g、
サラダ油・・・・小さじ1、
調味料(だし汁・・・・カップ1、しょうゆ・・・・大さじ2、砂糖・・・・小さじ1)

●つくり方

  1. 干しひじきを水で戻し、にんじん・油揚げは2センチの千切りにしておく。
  2. 熱した鍋にサラダ油をしき、具を入れ、調味料を加えて汁気がなくなるまで煮る。
  3. 出来上がった具材に生姜しじみを混ぜ、3合のごはんに具をよく混ぜる。
写真・文/村上 実樹

 


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