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国内産うなぎ蒲焼
国内産うなぎ蒲焼
蒸し・焼き・タレ、すべてが極上。
積み上げられた無数の丸い桶。その「立て場」にふりそそぐ水。
2日、3日、時には7日間でも、
有田川につづく澄んだ伏流水が、鰻の身を清めてゆく。
芳醇な旨味だけを残した、ひとすじの黒い魚体。
職人の手で一尾ずつ鮮やかにさばかれる鰻。
白焼き・蒸し・タレ漬けを経て、香ばしく身はふっくらと仕上がった逸品は、
おなじみの一尾タイプからカット・きざみタイプまで。
今、関西の生協で注目の商品(川口水産・和歌山県有田市)を訪ねた。
CO-OP野菜たっぷり和風ドレッシング
原料鰻は選りすぐった国内産
「いつでも美味しい」を、すべての食卓へ。身に味のある旨い鰻を求めて、
徳島・愛知県産を中心に、全国から「よいもの」を選んで加工。
それぞれに美味しいガス火焼き・炭火焼き
長めの時間でじっくりと蒸しを入れ、旨みの乗った白焼きを焼き上げる
ガス火焼き。一方、蒸しを入れずに生の鰻を焼き上げる炭火焼きタイプは、
むかしながらの手焼きを実現。
添付のタレもなかなか
こだわりの再仕込み醤油に、鰻の骨と頭からとれるエキス分がたっぷり。
また、山椒は地元和歌山産を100%使用。自社でタレの加工場を備える
メーカーならではの「ひと味ちがう」旨さを、ぜひ!!

鰻を知り尽くした仕入れと加工、そして技。

徹底した「立て場」の管理


一尾ずつ鮮やかに
一尾ずつ鮮やかに
鰻をひらく加工は、何よりも手早さが身上。十分に泥臭を取り除いた鰻を、一尾ずつ鮮やかにさばいてゆきます。集中力がものをいう現場は、たいへん静かでした。

白焼きの鰻
白焼きの鰻
じっくり焼き上げることで、鰻の旨みを逃しません。また、蒸し加工では仕入れた鰻の状態によって温度や時間も変えてゆきます。「手間をかけた分」美味しくなるそうです。

香り立つ焼き上げ
香り立つ焼き上げ
鰻はタレで食べるともいわれますが、この商品はベッタリとタレをつけません。その分、鰻の身がたっぷり!香ばしさも際だちます。(※写真はカットタイプ)

清潔な包装作業
清潔な包装作業
焼き上げた商品は、ご覧のようなラインで丁寧に包装してゆきます。蒸し・焼きの現場とは完全に隔てられ、清掃の行き届いた環境で作業します。

一般に、鰻は入荷してすぐに加工しない。大きな丸い桶(底はザル状)でしばらく保管する。どこの現場へ行っても、たくさんの桶を積み上げ、上から水を注いで泥を吐かせる光景を見るはずだ。これを「立て場」と呼ぶ。さばいたり焼いたりするのは泥臭が抜けてからだ。
においが十分に抜けていない鰻は、ともすれば口にした箸をとめてしまう。だが、この商品にはこうしたクレームがほとんどない。2日、3日と立て場で清めた鰻。ここでは試食して満足しなければ1週間でも保管をつづける。さすがに7日以上もたつと鰻がやせてしまう。そこでいったん加工はするが、できた蒲焼きは「鰻の仕入れ先」に返品。商品化はしない。この徹底したこだわりが、ひとすじの黒い魚体から芳醇な味わいだけを残している。

蒸すこと・焼くことの極意

関東風の蒲焼きが全盛の今、蒸し加工は味を大きく左右するポイント。通例、100度で5分と高温・短時間に終わることが多い中で、この商品は温度を90度前後に下げ、15分から20分じっくり蒸しを入れる。高温で鰻の味が飛んでしまわないように・・・・そこには仕入れた鰻の状態によって、日々、温度や時間を変えてゆく手間もあわせもつ。
焼き加工にもひと工夫がある。
まずはガス火焼き加工。1度目のタレに浸けてから2度目に浸けるまでの間隔が長い。他社の2倍くらいはあるという。絶妙な蒸し加工とあわせて、しっかり焼き込んだ鰻は香ばしさもひとしおだ。ただ、ベッタリとタレがつかない蒲焼きは「タレで重量がかせげない」ぶん、メーカーは損かもしれない。
案内数は少ないが、炭火焼きタイプは「蒸し」を入れず生から炭火で焼きあげる。地焼きとも呼ばれる、むかしながらの関西風だ。煌々とおこる炭火。したたる脂。立ちのぼる煙が鰻に「うまい香り」をつけてゆく。
やわらかさが身上のガス火焼き。もともと関西で親しまれてきた、蒸しを入れない炭火焼き。消費者の嗜好にかなうそれぞれの味が、鰻を知り尽くした加工と技に生きている。

いつでも美味しいものを

専門店とおなじように、鰻の仕入れ先(産地・養鰻業者)は幅ひろい。その年によって何処からいいものが現れるのかは、まさにその時々。国内産にこだわるものの、産地を限定せずに「うまいもの」の仕入れに専念する。問われるのは安定してよいものを供給できる力。いいものがあるけれど数量限定、売り切れ御免は通らない。たいせつなことは「いつでも美味しいものを」である。

 


ひつまぶしみんなの人気メニュー。
きざみうなぎは、やっぱりコレ。

ひつまぶし

●材料(1人分)

きざみうなぎ・・・1袋
(または、うなぎ・・・40g、タレ・・・25g)、
ごはん・・・200g

●つくり方

  1. ごはんにうなぎをよ〜くまぶして、丼に入れる。または、ごはんにタレをよ〜くまぶして、きざんだうなぎをザッと混ぜる。そして丼へ。

◆◆◆

ぼくめしもとは養鰻業者の「まかないめし」。

ぼくめし

●材料(1人分)

うなぎ・・・・40g、ささがきごぼう・・・・30g、
タレ・・・・25g、ごはん・・・・200g

●つくり方

  1. うなぎを好みの大きさに切る。
    または「きざみうなぎの蒲焼」を用意する。
  2. ゆでたささがきごぼうにタレを入れ、軽く熱して味をしみこませる。
  3. ごはんにうなぎをのせ、ごぼうとタレをかけまわす。

    ※タレは添付のものを醤油(30g)・みりん(10g)・砂糖(75g)・酒(5g)
     で増やしておくと、4人前までつくれる。
     「きざみうなぎの蒲焼」を利用する場合は、商品とゆでたごぼうを一緒に軽く煮る。

    ★「ぼくめし」の由来★
    養鰻業者さんは大きくなりすぎた鰻を「大朴」「朴」などと呼んでいたそうです。
    あまり大きなものは骨が硬いため、刻んでごはんに混ぜて食べたのが『朴めし』のはじまりです。


◆◆◆

うな茶漬けお酒のあとの「しめ」の一品に。
ちょっと通な味。

うな茶漬け

●材料(1人分)

うなぎ・・・・30g、ごはん・・・・適量、
海苔・わさび・みつば・ねぎ
・・・・お好みで適量、

●つくり方

  1. うなぎを好みの大きさに切る。
    または「きざみうなぎの蒲焼」を用意する。
  2. ごはんにうなぎと他の具材をのせ、アツアツのお茶をかける。

◆◆◆

山芋でつるつるっと。
これはうまいよ。

うなとろどんぶり

●材料(1人分)

うなぎ・・・・50g、山芋・・・・50g、
うずら卵・・・・1個、
タレ・・・・25g、ごはん・・・・200g

●つくり方

  1. うなぎを好みの大きさに刻む。または「きざみうなぎの蒲焼」を用意する。
  2. 山芋をすりおろす。または、すりおろしたタイプの山芋を用意する。
  3. ごはんに鰻をのせ、タレをかけてから山芋をかける。うずら卵をポトリと真ん中に落とす。
  4. お好みで海苔・わさびをつけてもよい。

    ※タレは添付のものを醤油(30g)・みりん(10g)・砂糖(75g)・
     酒(5g)で増やしておくと、4人前までつくれる。
     「きざみうなぎの蒲焼」を利用する場合は、タレをつくる必要ナシ。


WRITER/村上 実樹   PHOTO/(株)田部井デザイン
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