世界最高水準の豚肉?
チーズと並んで豚肉の輸出が重要な産業であるデンマーク。その量は世界最大。彼の国には、デンマーク豚肉機構連合という連合会組織があり、生産管理や安全性の問題にとりくんでいる。「畜舎から食卓まで」をモットーに、目指すは世界最高水準の豚肉生産だ。
その肉にはふたつの特徴がある。
まず、安全面では飼料のポストハーベスト農薬の使用禁止・徹底したサルモネラ菌対策をおこなう。飼料管理局をはじめ、業界には独自の管理システムがあり、そのチェックは厳しい。
つぎに、肥育では動物福祉の精神に基づいた飼育環境が整っている。これは単に豚を愛護するだけでなく、ストレスのない環境でこそ肉質が大きく向上することを意味する。
価格・品質・安全性、すべてに優れた豚肉・・・・それが、衣サクサクやわらかとんかつの原料だ。
●
「サクサク」のひみつ
商品のポイントは、その名のとおりの「サクサク」感。実際の衣付けでは、まず豚肉に打ち粉をふり、次にトロリとホワイトソースのような「バッターミックス」に肉をつけ、最後にパン粉をまぶして完成する。
ちょっぴりそのヒミツに迫ってみよう。
打ち粉・バッターミックスの主原料は、でん粉だ。いずれも凝固力の高いものを使用する。メーカーが独自に仕入れたり、生でん粉を自社加工して製造したモノなど、その種類もひとつではない。ガムなどの増粘剤は使用せず、衣付け担当者が常に粘度測定と加水調整をおこなって仕上げている。
パン粉は専門工場との共同開発品を使用。さらに油で揚げた際、肉汁や水分がパン粉に移行しないよう工夫することで、揚げた時の「あの食感」ができあがる。
きれいに角がたった衣の姿は、よい揚がり具合を想わせ、実に旨そうだ。揚げたてのアツアツをほおばった時の「サクッ」とした気持ちよさ・・・・それには充分な理由がある。
●
旨さにつながる品質管理
製造現場では、さまざまな工程で品質管理をおこなっている。肉は調味液が均等になじむように真空状態でマッサージしているが、形や重量にバラツキがないよう、常に選別をおこなう。衣付けでは、バッターミックスやパン粉が均一・適量についているかをチェックする。
また、細かな骨片や異物などがないことを確かめるため、包装前にはX線で確認する。有機物は金属探知器では発見できないからだ。
こうした処理は安全面でたいせつなことだが、美味しさにも深く関わってくる。クレームが来ないために措置するのか、また利用したいと言われるための努力なのか・・・・その意識の違いは、かならず商品の味に現れてくる。
●
ぜひ揚げたてを
この商品を上手に食べるコツは、たったひとつ。
あたりまえのコトだが、ぜひ、揚げたてのご賞味を。サクッとした歯ざわりのあとに、やわらかな豚肉の旨味があふれる美味しさは、揚げてスグ食べるからこそ堪能できるというものだ。
商品を応用しての調理では、チーズとの相性がなかなかよい。デミグラス系のソースを上手く使えば、レストランのポークカツになる。
|