優れた肉鶏の管理
種鶏の飼育。ヒナの孵卵(ふらん)。そして肉鶏の肥育から商品の加工。今回登場の「レンジでチキンスティック」は、一貫した生産システムのもとで生まれる。製造は青森県を中心に全国でも屈指の鶏肉生産量を誇り、ならコープのプライベートブランド商品「チキンスティック」以来、10年以上の取引がつづくメーカーだ。
当初から評判の高かった肉鶏の肥育は、11年ぶりに訪れた今、さらに管理がすすんだように思える。外部から入場する自動車の消毒ゲートや外来者専用のつなぎ服の着用などは、以前なかったものだ。場内の道もすべてアスファルトで舗装されている。
幾棟も並びたつ鶏舎の前で、臭いをほとんど感じないことにも改めて感心した。ひな鶏から出荷間近の親鶏まで、鶏舎ではステージごとに肉鶏を肥育する。どの鶏舎の中も通気が良く、広大な地面に敷かれたオガクズに目立つ汚れがない。鶏自身の体も真っ白で、鶏糞などで汚れた姿を見ない。現地では自然と安心をテーマに坪あたりの羽数をおさえ、ストレスの少ない環境での肥育を心がけるという。見学した限りではその説明どおり、優れた管理がおこなわれているようだ。。
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うまさの秘訣
商品は、およそ50日前後の肥育期間を経て育った若鶏が原料になる。手羽先の1本1本を手に取り、残毛や血などがついていないかを入念にチェックしてはじまる加工。かなり綿密に作業するそうだが、それでも100パーセントの除去は困難だという。
整形なども含め下処理を終えたものは、タンブリングマシーンで真空状態の中、充分に味をしみこませる。マッサージのように調味液でもまれた後は、1本ごとに手作業でベルトコンベアにのせ、フライ加熱機へ。ポイントは、なたね油やパーム油を配合した油で「軽く」揚げること。まず、ここで外側をパリッと固めている。直後に熱風と蒸気を組み合わせたロースターに。この工程でじっくり焼き上げて、肉の旨味とジューシーさを閉じこめる。
参考にラインから流れてくる「出来たて」を賞味してみた。香ばしい歯ざわりのあとに肉汁があふれ、目にも舌にもたいへんウマイ仕上がりだ。レンジやオーブントースターで加熱するだけとは思えない味の秘訣。それは原料の品質を最大限に生かす心憎い加工にあった。
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いろんな具材にも
夕食のおかずに、子どもたちのお弁当に、多数の組合員から重宝されている今回の商品。そのままで充分に美味しいのだが、すこし工夫してみると違ったおいしさを発見できる。例によっていちばんのオススメは誌面中に写真入りで掲載しているが、その他のアレンジを・・・・
ホットケーキミックスを水で溶き、商品にからめて175度の油で2分半。手軽にできるチキンスティックドッグはいかが?材料は商品6本にホットケーキミックス120グラム・水100グラムが目安(少し濃いめの方がいいかも)だ。休日の軽い昼食やおやつに、子どもたちが喜びそう。
スライスチーズと商品を餃子の皮で1本ずつくるんだチキンスティックの包み揚げは、ビールの友におすすめ。あらかじめレンジで温めた商品を使って、175度の油で1〜2分揚げればできあがる。サクサクした衣の食感には、ピリ辛風のタレがぴったりだ。
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