ならコープは10月6日(日)、「コープふれあいセンター六条」2階に「平和ライブラリー」を開設しました。個人や活動されている諸団体が所有する、県内の被爆・戦争体験資料を掘り起こし、記録し、その体験を将来にわたって継承するための活動の拠点となります。

 

平和ライブラリーを開設しました
平和ライブラリーを開設しました

 同日、平和ライブラリー開設記念講演会を開催し、「核兵器廃絶へ向けて被爆体験を学び、次世代へつなげよう」をテーマに、55人が参加しました。開催にあたり、ならコープ中野素子理事長から挨拶があり、「平和になること、核兵器をなくしていくことはたやすいことではありませんが、一人ひとりが考え、いろんな人と歩み続けることが大切。ライブラリーで何ができるかを考え、交流を大切にしながら継承活動をすすめていきたいと思います。ぜひ、活動に参加してください」と呼びかけました。

平和ライブラリーを開設しました
平和ライブラリーを開設しました 濱住治郎氏
平和ライブラリーを開設しました 入谷方直氏

 記念講演会では、日本被団協事務局次長 濱住治郎(はますみじろう)氏による「胎内被爆者としての被爆体験、核兵器を巡る情勢、被爆者運動のこれまでとこれから」についてお話しいただきました。濱住氏は、「自分たちは生まれる前から『被爆者』の烙印を押された。自分たちがどのように生きて、どんな影響があったかを知ってほしい。日本被団協は『子どもたちに戦争・核兵器のない青い空を残すこと』を使命に運動している。運動と継承センターは車の両輪、とても大切。『平和ライブラリー』の開設は、継承者と支援する人が中心になって立ち上げ、この動きは全体を見たときひとつの光を与えてくれる。センターが『こんなこともできるのでは』といろいろなかたちで広がっていければと思う」と述べられました。
 続いて、「奈良県原爆被害者の会(わかくさの会)」が発行した被爆体験手記の復刻活動をされている文化財修理技師 入谷方直(いりたにまさなお)氏から活動報告がありました。「継承活動は被爆者だけにまかせきりではなく、私たちが価値を知り、受け継いで伝えていかなければならない。平和ライブラリーが平和を語り合えるサロンになってくれればと願う」と述べられました。

 

平和ライブラリーを開設しました カーン陽子さん
平和ライブラリーを開設しました 宮本志音さん

 また、2020年4月に開催予定の「NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議」に合わせて、被爆者のサポートや核兵器廃絶に向けたアピールのために日本生協連の代表派遣団の一員として派遣される、ならコープ組合員代表 カーン陽子さん、奈良県生協連代表・奈良県立大学3年 宮本志音さんの紹介と決意表明がありました。



 ならコープは、今後も被爆・戦争体験の実相を学び、継承していく活動を続けます。また、平和ライブラリーでは、被爆・戦争に関する手記や写真・書籍、被爆者運動の記録などの提供をお願いしています。お寄せいただいた資料は平和ライブラリーで保管し、次世代へ継承する活動に使わせていただきます。詳しくはならコープ組織部(TEL0742-45-7884)までお問合せください。